- ホーム
- 保険診療 病気・治療
- やけど
やけど
やけどとは
やけどは、医学的には熱傷(ねっしょう)と呼ばれます。熱いものに触ったり、化学物質などにより皮膚が傷ついた状態のことです。水ぶくれができたり、ただれてジュクジュクしたり、治った後も傷痕が残ることがありますので、軽いやけどと侮らず、早めに皮膚科を受診することが大切です。
症状
やけどは、皮膚が傷を負った深さによってⅠ度~Ⅲ度に分類されます。
- Ⅰ度 熱傷(表皮熱傷)
- 皮膚の表面である表皮までのやけどです。痛み、赤み、むくみがみられます。多くは1週間程度で治り傷跡も残りませんが、状態によっては一時的に色素沈着が起こることもあります。
- Ⅱ度 熱傷(真皮熱傷)
- 表皮の下にある真皮までのやけどです。真皮浅層熱傷と真皮深層熱傷の2つにわけられます。
- 1. 真皮浅層熱傷(SDB)
- 真皮浅層熱傷は、真皮の浅い部分までのやけどで、赤み、水ぶくれ、痛みがみられます。また、水ぶくれが破れてびらん(ただれ)がみられることもあります。多くは2週間程度で治りますが、治ったあとも赤みが出たり、色素沈着が起こることもあります。
- 2. 真皮浅層熱傷(SDB)
- 真皮深層熱傷は、真皮の深い部分までのやけどで、赤みや紫~白色の水ぶくれがみられます。また、Ⅰ度熱傷などの浅いやけどに比べると痛みが鈍くなります。多くは治るまでに3~4週間程度を要し、瘢痕が残る場合があります。
- Ⅲ度 熱傷(皮下熱傷)
- 真皮の下(皮下組織)まで達するやけどです。もっとも深い部分までのやけどで、皮膚の色が黒~茶色もしくは灰色~白色になり、水ぶくれはみられません。痛みの感覚がなくなっているため、痛みも感じません。多くは治るまでに1~3ヶ月程度を要し、壊死した組織を取り除いたり、植皮が必要な場合もあります。
- 低温やけど
- 低温やけどは、湯たんぽや使い捨てカイロなど比較的低温(約40℃~50℃)のものに長時間触れることによって起こるやけどです。 自覚症状が現れにくく、気づかないうちに皮膚の奥まで損傷していることが多く、通常のやけどより重症化しやすいといわれています。低温やけどは、そのほとんどがⅢ度熱傷であることが多く、注意が必要です。
やけどの治療
- ステロイド外用薬
- やけどの赤み、むくみなどの炎症を抑える
- 抗生剤
- 感染予防(化膿止め)
- 創傷保護
- 傷を清潔にし、湿潤状態で保護することで早い治癒を目指す
- 近赤外線治療
- 血行を良くして痛みを和らげたり、炎症を抑える作用
やけどによる色素沈着・瘢痕の治療
- 色素沈着
- ビタミンC、ハイチオール、トラネキサム酸などの内服薬やハイドロキノンなどの外用薬が有効
- 瘢痕
- リザベンの内服、ケナコルト局注などのステロイドの注射、テープ(シカケア)による圧迫などが有効
料金
やけどの治療は、診察・診断・ステロイド外用薬や抗生剤の処方、近赤外線治療に保険が適応されます。ガーゼなどが必要な場合は自費です。自費料金はガーゼの大きさなどにより異なりますので、ご来院時に説明いたします。
Q&A
- Q.やけどをしたら、どうしたらいいですか?
- A.やけどをしたら、すぐに冷やしましょう。冷やすことで痛みを和らげたり、やけどの進行を抑えることができます。ただし、赤ちゃんやお年寄りの場合は冷やしすぎて低体温にならないように注意しましょう。
- Q.やけどをしたら、受診したほうがいいですか?
- A.やけどをした直後には炎症がないように見えても、後々水ぶくれができたり、壊死を起こすこともあります。また適切な処置がされていないと感染のリスクや瘢痕ができる原因にもなりますので、受診をおすすめします。
- Q.毎日通院が必要ですか?
- A.近赤外線治療を照射したほうがきれいに、早く治りますので、なるべく通院をおすすめしています。
治療後のご注意
- ◎ 患部を泡でやさしく洗い、清潔なガーゼやタオルなどで水分を軽くふき取り指示された処置を行ってください。
ご予約・お問い合わせ
やけどの受診はご予約不要です。
ご不明な点があればお電話か予約フォームにてお問い合わせ下さい。