虫さされ
虫さされとは
虫さされというと、とても身近な、なじみのあるものですが虫の種類により様々な症状を引き起こします。虫に刺されて痒みなどの症状が起こるのは、それぞれの虫が持つ毒や虫の唾液に含まれる成分が皮膚に注入されて、アレルギー反応を起こすためです。掻いてしまうと、とびひのようになったり、痕が残ったりしますので、受診をして早くきれいに治しましょう。
種類
- 1. 蚊
- 蚊が血を吸うときに、皮膚に唾液腺物質を注入するためアレルギー反応が起こります。痒みを伴う赤~ピンク色の発疹ができます。
- 2. 毛虫
- 毛虫が持つ有毒毛に触れると皮膚炎を生じます(毛虫皮膚炎)。毛虫皮膚炎には主に2つのタイプがあり、からだを覆っているたくさんの毛に毒がある毒針毛(どくしんもう)型ではかゆくて赤いブツブツが多数現れ、からだの表面にするどいトゲがある毒棘(どくきょく)型ではトゲが刺さったところに強い痛みを感じるのが特徴です。
- 3. ハチ
- ハチの針には毒があり、刺されると激しい痛みが起き、赤く腫れます。ハチに2回以上刺されるとハチの毒に対するアレルギー反応が加わるため、アナフィラキシーを起こすことがあります。
- 4. ノミ
- ノミに刺されると、刺されてから1~2日後に赤いブツブツができます。屋外では、ノミが地面から足に飛びついて血を吸うので、足を集中的に刺されます。また、室内飼いの猫や犬にノミが寄生する場合もあるので注意が必要です。
- 5. ダニ
- ダニに刺されると痒みの強い赤いブツブツができます。眠っている間に、脇腹や下腹部、太ももの内側などやわらかい部分の血を吸うことが多いです。
- 6. マダニ
- 山や野外レジャーなどでマダニに刺されることがあります。マダニは皮膚に噛みついて吸血し、血を吸い終わるまで皮膚から離れず、無理に取ろうとすると頭部が皮膚に残ってしまうことがありますので、取らずにそのまま受診をしてください。
症状
- 痒み
- 虫に刺されたときに皮膚に注入された毒成分や唾液腺物質に対するアレルギー反応として痒みが起こります。このアレルギー反応には、虫に刺された直後から痒みや赤み・腫れなどが現れる即時型反応と虫に刺されてから1~2日後に痒み・赤み・水ぶくれなどが現れる遅延型反応があります。
- 痛み
- 虫に刺されたり、噛まれたりしたことによる痛みと皮膚に注入される物質の刺激による痛みがあります。
- アナフィラキシー
- 刺されたあとに強いアレルギー反応が起こることがあり、それをアナフィラキシーといいます。全身にじんましんが出たり、気分不良や腹痛、意識消失、呼吸困難などの症状が現れます。
治療
外用薬
- ステロイド外用薬
- 虫さされの炎症を抑制する薬剤です。症状に応じて、最適な強さのステロイド外用薬を処方します。
内服薬
- 抗アレルギー薬
- 虫さされによるアレルギー反応を緩和して、痒みを軽減する飲み薬です。
Q&A
- Q.病院を受診する前にしておいたほうがよいことはありますか?
- A.なるべく掻かないようにしましょう。冷やすことで痒みが軽減されることがあります。
- Q.虫に刺されたのですが、何の虫かわかりますか?
- A.人によって症状が違うので、症状だけでの虫の特定は困難です。刺された日の行動歴などの確認やご本人のお話などが重要になります。
- Q.虫刺されの予防はどうすればよいですか?
- A.アウトドアやレジャー、庭仕事をするときはある程度、皮膚を覆う服装を心がけましょう。また、ハチは黒いものに寄ってきやすいと言われているので、黒などの濃い服は避けるようにしましょう。
ご予約・お問い合わせ
虫さされの受診はご予約不要です。
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